EnB 20号 目次
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■EYE詳細へ
日本の技術の真価を日本が知らない件

■REPORT
自由化電力市場は“意識改革”を促す

■INTERVIEW
INCHEM TOKYOを“気づき”の場に
プラントショー開催30回記念で講演会も
INCHEM TOKYO 2015展示会実行委員長
東洋エンジニアリング専務執行役員 松本桂一氏

■GLOBAL Business
・Westinghouse、S&Wを買収
・GE、Alstomの買収完了
・大宇造船海洋、債権団から支援取り付け
…Air Liquide、膜メーカーのPoro Genを買収
…UAE、EORで石油生産を3割増産へ

■TOPICS
石油関連投資が回復の兆し

中国が席巻する!?世界原発市場-英国で華龍一号採用の衝撃

■Projects News
…Air Products、テキサスにSMR建設
…BP、エジプトAtollガス田開発でHOA
…CB&I、米Lotte化学からMEGプラント受注
…Exxon、Rotterdam製油所を改良
…ドバイ石炭火力でACWA〜ハルピン電気が優先権
…Saipem〜Essar、Al-Zour Package-4受注
…Fluor、エタンクラッカー建設でマイルストーン
…Evonik、中国のPEEKを増強へ
…サウジ、年内の新規契約を凍結
…HPCLとGAILが石化プラントを建設へ
…Pertamina、製油所計画でAramco、JXとJVへ
…INEOS、LAOプラントで認可申請
…INEOS、La PorteのPAOでは初期認可取得
…三菱レイヨン、ドイツで新SMC設備建設
…Entergy、FitzPatrick原発を閉鎖へ
…PetChem、Rapid計画の権益を取得
…Poyry、タイの発電所でエンジサービス
…PTTGC、Technipにエチレン技術サービス発注
…Rosneft等、ナホトカの合成ゴムプラントでFS
…SOCAR、New Baku製油所のユニット等を発注
…Statoil、世界初の浮体式洋上風力ファーム建設へ
…Synagas Energy、ルイジアナにメタノール
…宇部興産、タイのPCジオール能力増強へ
…Williams、AlbertaのPDHユニット計画を前進
…韓国電力、ドミニカから配電網建設を受注

■NEWS Flash
・千代化、Rasgasのヘリウムプラント受注
・三菱重工、シンガポールで廃棄物発電に参加
・日立製作所、海外化学プラントから撤退へ
・重工グループ、海外発電設備受注
・日立製作、交通事業でM&A
・Hitz、宮の郷バイオマス発電設備を完成
…日立GE、英国ABWRの包括設計審査最終段階へ
…三菱重工、アレバNPへの出資で具体的提案へ
…Primetals Technologies、転炉近代化工事受注
…NSENGI、ごみ処理基幹的改良工事3件受注
…MHIEC、西宮市から焼却施設改良工事
…東芝、横浜から“H2One”を受注
…Hitz、仙台市向け浸出水処理設備受注
…三井造船、国内外でプラント引き渡し
…神鋼環境、プノンペン事務所開設
…横河電機、トルクメニスタンにサービス拠点

■Procurement
・三菱化工機 円筒多室型回転式連続ろ過機
・横河、単機能のプロセスキャリブレータ3機種
・DKSH ジャパン、メンブラピュア社の水質管理機器

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■エンジニアリングダイジェスト

■最近のプロジェクト受注・契約状況

■Editorial 詳細へ

EnB 20号 表紙

 

EYE
●日本の技術の真価を日本が知らない件

 「日本はサブシー機器を作っていない」となんとなく思っていた。実際、日本のメーカーが海底のサブシー機器を受注したという話はこれまで聞いたことが無かったし、日本のメタンハイドレート開発や、海底鉱物開発に関しても、これから採取技術開発を進めなくてはならない、という話を聞いていた。
 しかし先日「世界のサブシー機器には日本の機器が3割強程度使われている」という話を初めて聞いた。パイプをはじめ、回転機、計装機器、光ケーブルやアンビリカルの通信システムなど、意外にも日本のメーカーは活躍しているという。率直に驚いた。
 ただ問題なのは、当の日本メーカー自身がそのことを知らないという。これはつまり、自らが作っている機器や素材が、海底ですら機能を果たしているという価値に気が付いていないということだ。そういえば某局のTV番組では、日本の職人が作った道具が海外で使われ、高い評価を得ているという企画をよくやっているが、必ずといって良いほど、日本の職人は海外で評価されているということを知らないのである。
 これはどういうことなのか。モノを作っている側が、自分が作っているモノの本当の価値を知らないということは、その分だけ損をしているということにならないか。
 最近話題のTVドラマ「下町ロケット」で、舞台となる中小企業の技術力に大企業が驚く場面が描かれていた。実際、欧州企業は、最終的に手作業でNCマシン以上の高精度をたたき出す日本の技術力と、それを確認するラボを備える下町の工場の品質には感嘆しているという。
 メンテナンスの難しいサブシーでは、そうした高精度のモノが重要視される。個々の機器は高いが、それ以上にO&Mコストが下げられる。だが作り手がその本当の価値を知らなければ、利益を削り取られてしまう。
 最近の日本では、日本自身を誇ることに一所懸命過ぎるようにも思うが、その方向性がどうもズレているのではないだろうか。

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EDITORAL
●編集後記

○…10月末から11月初旬にかけて東京モーターショーが開催された。今回のショーで最も注目を集めたのは「自動運転」らしい?
 「らしい?」というのは、長いことモーターショーに行ったこともなければ今回も行っていないし、新しい技術に特に興味を持っている訳でもないから確かめたわけではないからだ。ところがいろいろな情報媒体が扱い、また報道でも「自動運転」の話題がいやでも目、耳に入ってくる。個人的には、時々運転もするし、自動車に関することにまったく興味がないわけではない。
 しかし、正直に告白すると、「自動運転は本当に必要なのか?」、いったい「誰が必要としているのか?」と考えてしまうのだ。本当に「自動運転」へのニーズはあるのだろうか。
 すぐに思いつくのは高齢で運転がおぼつかない方、また身体に障害のある方も運転が可能になるかも知れないということだ。自動運転であればボケていようが逆走はしないだろうし、事故は減るだろう。また、開発されればノニーズはついてくるという考えかたもあるだろう。
 だが、「自動運転」がいろいろと悪用される場合も出てくるだろう。すぐに、誤爆の多い無人爆撃機を思い出してしまう。技術が開発されることによるメリット、デメリットをよくよく考えなければならないと思うが…。

○…東芝の問題というのは実に悩ましい。といっても、不正会計の話では無い。かれこれ5〜6年も使っていた東芝製パソコンが使用中に突然再起動してしまうという事態が発生してしまった。通常、こういった問題はOSを再インストールすれば大体は直るのだが、どうやら東芝のダイナブックに関しては、マザーボード上の特殊なパーツの問題らしくて、ネットでは結構、報告が上がっている。そのパーツが壊れやすいので、そういう現象が他の機種より起きやすいという話だ。
 パソコンを普段から良く使っている人は、日本のメーカーのパソコンを遠慮する人も多い。品質は良いのだが、余計なソフトウェアがいっぱい積まれているのを嫌う。その分を減らして、価格を安くすれば良いのにといつも思う。日本のメーカーは初心者を対象としたパソコンを意識しすぎていて、海外メーカーのようなシンプルで安いものはあまりない。その代わり海外メーカーのパソコンはトラブルが多い、というのが今までの常識だった。しかし実際には日本のパソコンもトラブルは多い。自分の経験で言えば、台湾製のパソコンが一番トラブルが少ないように思う。一方中国製では悪評高いBaiduが乗っていたりするので、国内外の差はあまり無くなったようだ。

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