EnB 16号 目次
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■EYE詳細へ
PMは変革をもたらすか

■REPORT
エンジ産業、受注見通しは若干減速か?

■GLOBAL Report
世界コントラクター、価格がブームで急騰
2007年の世界エンジニアリング企業の動向(1)-コントラクター編−

■TOPICS
組織とプロジェクト上流が重要
エンジニアリング功労者賞に11件、3名

■NEWS Flash
・日立プラント、ベネズエラで水力据付工事受注
・MODEC、ペトロブラスからFPSO受注
・商事〜住友重機、中国太原鋼鉄向けに脱硫・脱硝設備
・横河電機、BPアンゴラとFPSOで基本契約
・川重、竹ガス化コージェネを受注
・住友商事、UAEのIWPPに参加へ
・新日鉄、韓国で乾式ダストリサイクル工場着工
…アタカ大機、三条市から汚泥再生処理センター
…三井造船、省エネコンテナクレーン11基受注
…JFEエンジ、JFE工建を合併
…帝国石油、直江津にLNG受入基地建設
…西豪州NWSプロジェクト第5系列LNGが生産開始
…丸紅、ウクライナでJI

■Projects News
…UAEの肥料プラントでITB
…Ibn Rushd、YanbuにPPプラント
…Marafiq、YanbuIWPPで条件緩和
…インド政府、尿素への投資を奨励
…Indian Oil、パラキシレン増設で用地取得を計画
…米オレゴンLNG、環境影響評価完了
…Rertamina、新規製油所建設へ
…三星エンジ、メキシコからLNGターミナル受注
…RWE、IGCC-CCSプラントを計画
…Chevron、ベースオイルプラントを計画
…広州省南沙の石油石化計画、コスト倍増
…Excelon、COLを申請

■海外・国内主要プロジェクトの動向
■最近のプロジェクト受注・契約状況
■連載
しらないでは済まされない
海外プロジェクト建設法律のミソ

■エンジニアリングダイジェスト

■Editorial詳細へ

EnB 16号 表紙

eye
最新技術が拡がるエネルギー分野
経済産業省の概算要求は、地球環境問題への対応がぎっしりと詰め込まれている。中でも注目されているのは太陽光発電への補助金の復活だ。かつて、大量生産効果による太陽光発電のコスト低減を目的に、補助していた。しかし、次第に補助申請が減少し、予算が余るような状況となり、この補助金は役目を終えたとして終了。それが、今回復活する。これだけではなく、政府のクールアース50計画への対応のため、環境・エネルギー分野の予算は大幅に増額。「エネルギー対策特別会計」は今年度の予算額7,216億円に対して8,248億円を要求。実に1,000億円以上も上乗せした要求額となっている。「財政が厳しい」という声がいつも聞かれる割には、国家予算に関しては大幅な上乗せ要求が平気で認められている。政府は「必要だからいずれ増税」という姿勢だが、「必要」の中身をキチンと説明しない。環境・エネルギー関連予算に関しても、他省庁とのすり合わせが出来ている様子はない。合理的な感じがしないのだ。本来、中央官庁は「プロジェクト型組織」でなければならないはずなのだが、プロジェクト・マネジメント指向からは最も遠い世界であるかのように見える。

しかし何故、プロジェクト型の仕事をしていながら、プロジェクトマネジメントができていないように見えるのか。先日のPMシンポジウムでちょっとわかったような気がした。スコラ・コンサルトの柴田氏の講演で、「建前・形式に支配されている剛構造の体質の組織では、事実に対して誠実に対応しようとしなくなる」つまり問題を意識しつつも「大勢に逆らってもしかたがない」とか「どうせ言ってもムダ」となる。そして「この環境・条件のなかで精一杯やる」ことに集中し、より事実に即した環境・条件へ変更することに意識が回らなくなる。結局組織の問題は永遠に先送りになっていくのだ。PMはこうした悪循環を変えることはできるのだろうか。

ちなみに、会社全体がプロジェクトマネジメント組織であるはずのエンジニアリングでも、「上層部は上層部」と「言ってもムダ」的な声も聞かれる時がある。確かに「問題のない組織はない」のだろう。
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編集後記
○…ロシアとグルジアの紛争が拡大、冷戦が復活との観測もでている。ロシアとグルジアはソ連崩壊以来、グルジア領南オセチア・アブハジアの自治・独立を巡り紛争が続き、両地区は半独立状態にあった。親米のグルジアが8月7日に南オセチアの首都に侵攻、それにロシアは素早く対応、南オセチアに侵攻、グルジア軍を追出し、さらにアブハジアに展開して、グルジア本土に越境、グルジアとの間に緩衝地帯を設け、両地区独立を承認した。

米国そして日本ではロシアに対する批判だけが強いが、最初に侵攻したのはグルジアだ。グルジアはもっと積極的な米国の支援を期待していたらしい。対ロ経済関係・エネルギー問題からこれ以上の情勢悪化はロシアにも欧州をはじめとする各国にとって許されない。9月8日にEUとロシア間で1ヶ月以内の撤退に合意、ロシアペースでの解決に向かいつつある。

グルジアなどコーカサス地区は古代以来民族・部族の坩堝地帯で、現在も民族問題が多発している。オセチアは13世紀にドン川流域から移住したイラン系の言語を話すオセット人の国だが、他民族も混住している。北部はロシア連邦の北オセチア共和国、南部が南オセチア自治州だ。大麻問題で解雇されたロシア人力士3人は北オセチア人である。

○・・・今年は台風の季節になってもその襲来をとんと聞かない。変わりに話題になったのが「ゲリラ降雨」である。8月から9月初旬にかけての土日に予定していた行事関係がことごとく中止になってしまった。地区の夏祭り、花火大会と納涼祭、そしてソフトボール大会である。都市型「ゲリラ降雨」とやらの影響である。
その特徴は、@降雨の範囲が大変に局所的、A降雨時間が短い、B単位時間当たりの降雨量が多いそうである。このようなごく限られた範囲に集中して一度に降る降雨を都市型のゲリラ降雨と呼ぶそうだ。ゲリラのように神出鬼没だ。発生原因ははっきり解明されていないが、ヒートアイランド現象も要因の一つと言われている。
今年の夏は、この「ゲリラ降雨」によって各地で何人かの方が命を落としている。生命・財産に限らず経済に与える影響も大きいのではなかろうか。首都圏のある地区にあるわが地区自治会もこの豪雨によって大損害を受けた。時間と労力・資金を費やして準備した行事が全てパーになった。
そして極めつけは東京・永田町近辺で発生した「突然現象」である。昨年同時期にもあったような気がするが、やはりヒートアイランドのなせる業か。その影響は「ゲリラ降雨」の比ではない。国民生活全般を破壊する。
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